長崎遠征 対長崎北校観戦記(平成15年4月29日)


4月29日 於) 長崎北校
 小倉49ー19長崎北 前半(21ー14);後半(28ー5)

 小倉FWここにあり。縦横無尽に走ること千里馬なり。北校、撃破!

 バスの故障で30分遅れのキックオフ。時折、砂塵舞い上がる強風の風下スタート。相手は九州大会で佐賀工業に次ぐ準優勝チームである。せめて良い試合をと願うのが本音であった。ところが、ところがである、結果は完勝。試合後の北校ベンチの落胆がそれを物語っていた。
 このチームを初めて見た印象は”メダカの学校”であった。「だ〜れがバックか、フォワ〜ドか。だ〜れがバックか、フォワ〜ドか。」つまり、体格的にかなり見劣りしていたということである。しかし、このゲームの勝因はこのチビッ子FWのひたむきなタックルと言わざるを得ないであろう。北校フィフティーンに、「強かね」と言わしめたのである。
 北校の重量FWのプレッシャー、そしてこれまた重量のBKのアタックにいつ破たんするかと案じるもついぞや成らず。木っ端微塵にも北校のプライドを粉砕した。これでもか、これでもかという力感溢れる連続攻撃にも小倉FWの出足は決して衰えない。西脇が、そして二木が相手の足に喰らいついて離さない。間髪入れずに桜木、平野の絡み。北校のサポートも途絶え、たまらずNot Release The Ball. この光景、何度くり返したことだったろう。北校のいらだちがグランドの外にまで感じられた。ディフェンスだけでも相当のスタミナ消費だったろうに、隙あらば果敢なアタックも試みた。
 泉山、小柳両プロップの突進。スクラムでも押し勝ち、その上、ランでも頑張る。相手プロップの敗北感はしばらくは拭うことが出来ないだろう。ラインアウトでは何度となく古海がプレッシャーをかけ、ボールコントロールを容易にはさせなかった。8番北島も出足鋭いエイタンを仕掛け、相手防御の的を絞らせなかった。

 このチームはとかくY君に耳目が集中するところである。確かに春の新人戦までは筆者もY君中心のチームと感じていた。しかしながら、先般ある父兄から「大場先生がいない時のほうが練習がきついらしいよ。」と耳打ちされた。正直これは面白いなと思った。
 今日そのひそかな期待を子供達が実現させてくれた。まだ、道なかばであろうが、筆者は櫻木主将の実践していることが間違いではなかったと確信する。これからも様々な困難に遭遇するであろう。しかし、自分自身そして仲間を信じて突き進んで欲しい。さすれば道がおのずと拓けるであろう。さらなる奮闘を期待して止まない。

  ”君たちの前に道があるのではない。君たちが歩いた跡に道ができるのだ。”


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